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豆知識 2023.05.12

中国語の出張ビジネスメールと日本の中国進出

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こんにちは、日本翻訳センター営業企画部のSです。

以前、中国語メールのビジネスマナーを紹介させていただきました。

参考 これは役に立つ! 中国語ビジネスマナー【メールでの挨拶】

今回は上記に続き、中国とのやり取りが始まり出張が決まった想定で、
企業訪問に関するメール文をご紹介したいと思います。

中国語の出張ビジネスメールと日本の中国進出

目次
1. 出張の際のメール文
2. 日本企業の中国進出の現状
3. 日本企業の中国進出の歴史
4. 終わりに

1. 出張の際のメール文

それでは、中国企業への訪問前に使えるメール表現
具体例を踏まえて、3つほどご紹介いたします。

やり取りする企業とまだ関係性が出来上がっていない場合には、
至極丁寧な表現をお勧めいたします。

【日本語訳】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ご無沙汰しております。
貴社におかれましては、ご清栄のこととお喜び申し上げます。
この度、7/5から7/7に北京へ出張に行くことになり、ご連絡差し上げました。

お忙しいところ恐縮ですが、お時間を少し頂く事は可能でしょうか。

差し支えなければ、御社社長とも、お話しできますと幸いです。
ご返信お待ちしております。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

やり取りをしている中国企業と関係性が少しでもできている場合や、2回目以降の訪問でしたら、
少しくだけた言い方も良いかと存じます。

【日本語訳】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
来月、上司とともに北京出張に行く予定です。
JAL便で7/5 9時に成田をたち、9日15時に北京空港から帰国します。
北京飯店に泊まります。
6日10時に貴社に伺いたいのですが、ご都合いかがでしょうか。
お会いできるのを楽しみにしております。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

出張が終わり、感謝の気持ちを伝える際には、
やり取り企業との関係性の如何に関わらず、
丁寧なご連絡を差し上げましょう。

【日本語訳】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この度は、貴社をご訪問した際に、ご丁寧におもてなしをいただき、
深く感謝申し上げます。
お陰様で、任務を順調に果たせました。

機会があれば、ぜひ弊社へお越しいただき、日本の市場もご高覧くださいませ。

貴社のますますのご繁栄を祈念申し上げます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以上、出張へ行く事前の連絡から帰国後の御礼メールの例を紹介いたしました。

いかがでしたでしょうか。

コロナ禍において、オンライン商談が急速に広がり、リモートで越境商談が可能になりましたが、
大事な取引の初期段階ではface to faceで打ち合わせをしたいところです。

特に、中国はツテ社会と言われています。
現地におけるツテや人間関係は、ビジネスの結果を左右するほどの大きな要素です。

役所に顔が効く人、物流の際に障壁となりえる現地の通関にコネのある人、先のクライアントとつながりが深い人。
こうした人脈は、オンラインのみで得られるものではありません。

関係性作りにおいては、現地での交流に勝るモノなしと言えるでしょう。

多くの企業さまが、中国出張を通じて安定したビジネスの構築をされることを切に願っております。

なお、中国ご出張の際に知っておいていただきたい「気をつけたい7つのポイント」もございます。
こちらと合わせて、ぜひ以下もご確認くださいませ。

参考 初めての中国出張!気をつけたい7つのポイント

2.日本企業の中国進出の現状

2023年現在、3年前に始まったコロナ禍以降、
日本企業の中国における活動は、どのような状況なのでしょうか。

下の円グラフは、2022年統計による中国へ進出している日本企業数です。


出典 帝国データバンク 日本企業の中国進出企業

やはり中国のゼロコロナ政策のビジネスへの影響は大きく、中国から撤退した企業が多いようですが、
製造業・卸売業が撤退・減少傾向にある一方で、
医療業などメディカルケアや、教育といった分野では進出企業は増加しているようです。

中国国内での教育熱の高まりにより教育分野への進出が進み、
また、高齢化が進んだため医療や介護に注目が集まっていることが、増加した要因とみられています。

製造業・卸売業をはじめ、中国進出企業は減少傾向にありますが、
撤退はコロナによる一時的なものであり、ゼロコロナ政策が終了した現在、
その巨大マーケットをターゲットに、
卸売業・サービス業など日本企業の進出傾向が再び好転してほしいものです。

3.日本企業の中国進出の歴史

現在では1万社以上の日本企業が中国へ進出していますが、
その歴史的変遷を簡単にご紹介いたします。

日本企業の中国進出は、1979年に始まります

1978年に、それまで外資企業の受け入れに消極的だった中国が
改革開放」(積極的に外国の投資や技術を受け入れ、経済発展をめざす)という経済政策を掲げます。

その翌年の1979年、
中国は外国企業の直接投資を導入するべく中外合資経営企業法を制定、
その9月に東洋紡糸工業が日本企業として初めて中国において、合弁企業を新疆ウイグル自治区に設立します。

また当時、中国の副首相であった鄧小平は、
松下電器産業の松下幸之助を大阪に訪ね、中国の近代化への支援を懇願したそうです。
松下幸之助は協力を快諾し、その後2回にわたり中国を訪問しました。
1987年、松下電器産業北京で合弁会社を設立しました。

中国政府は、基本姿勢として外国企業の進出には一定の規制を設けていましたが、
2001年に中国もWTOへ加盟しました。

それに伴う規制緩和により、外資企業の中国進出は進み
日本の小売業イトーヨーカドー、イオン、伊勢丹、ローソンなどが多くの店舗を展開しました。

1979年の日本企業初の中国進出から40年超、
それまで日本の技術力に追いつけ追い越せと経済発展を続けてきた中国が、
2010年を境にGDPの順位で日本を逆転したのは周知のとおりです。

その背景には、
人口13億人と言われる巨大なマーケットと、中国政府の積極投資に後押しされたIT産業の発展があります。
優れた技術を持つ日本も、IT産業においては中国の後塵を拝しています。

しかしそのようなIT産業において、私が「これは日本に優位性がある!」と感じている技術があります。
それは日本の海水淡水化技術です。

地球の面積の97%以上が水とされておりますが、実際はそのうちの90%以上が海水
海水は淡水化しないと、生活水としては使用できませんし、
さらに、淡水の大部分は地下水であるため、
実際に人が利用しやすい水の量は、地球上の水量のわずか0.01%だそうです。


出典 水資源:世界の水資源 – 国土交通省

人口増による水不足に対する解決策として、海水をいかに利用可能な淡水へ変えるか

世界的に注目が集まる中、日本の淡水化技術、
特に海水を濾過するための濾過膜では、日本が世界で圧勝しているようです。
参考 深刻「世界の水不足」を技術で救う日本企業の凄さ | 資源・エネルギー | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

また、少し前のデータですが、
日本は水ビジネスにおいて、アジア向けに1527億円も輸出しているにもかかわらず、
中国へは240億円にとどまっており、日本企業にとってまだまだ大きな伸び代があると考えられます。


出典 令和2年度「質の高いインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業」   水ビジネス海外展開施策の10年の振り返りと今後の展開の方向性に関する調査    令和3年3月 経済産業省 受託者 株式会社富士経済

4.終わりに

出張前のメール例から、日本企業の中国進出の変遷をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

日本翻訳センターでは、
商談がまとまった後の契約書の翻訳や、前項のようなインフラ技術に関する資料などの翻訳も、承っております。

また当社はプライバシーマークの付与認定を受けており、
個人情報や企業秘密の漏えいを積極的に防いでおります。

多くの企業さまが再び中国へ挑戦される際に、
少しでもお力になれましたら、幸甚でございます。

ご入用の際には、ぜひ お声がけくださいませ。
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