【異文化を考える時に②】
~ステレオタイプに気をつけましょう~
皆さまこんにちは、日本翻訳センターK.A.です。
このブログコーナーは、私たち(翻訳者の方々および社員)が
日頃から触れている翻訳やその他業務を通じて感じることを
海外とのビジネスや交流に関して、そのヒントにしていただければ、と思い発信をしていきます。
お気軽にお読みいただき、皆さまの何らかの参考になりましたら幸甚です。
今回は第ニ回目「ステレオタイプに気をつけましょう」です。
~ステレオタイプに気をつけましょう~
多くの人に浸透している先入観や思い込みのために、紋切り型や画一的なものの見方をすることを意味しています。
日本人が好きなステレオタイプの典型は「血液型」です。
「○○さん、A型でしょう、そう思います」とか「私は典型的なB型の人間です」といった自己紹介も少なくありません。
血液型によって分類される性格や行動傾向は皆同じなのでしょうか??
集団に属している個人に対して、ある国に一般的かつ特徴的に見られる性質を一律に適用してしまう傾向は、誰にでもあります。
これが「ステレオタイプ」での判断です。
特にマイナーな国になればなるほど、そもそもその国を知らないため
近い国のイメージを適用するといった危険なことをしてしまいがちです。
私たちのフィールドにおいても、異文化とのコミュニケーションを考える時には十分に注意が必要です。
どこの国にも国民性はありますが、
その一方で個人の個性(例えば厳しい人や優しい人、せっかちな人やゆったりとした人といった個性)は間違いなくあります。
ここは少し矛盾しそうな話になっていますが、国民性と個性の両方への理解が不可欠です。
国民性は国民性で押さえつつ、そして個性をしっかり見る、
この「バランス感覚」が異文化を理解する上で、最も重要な要素の一つになります。
多様性を受容し、ワンパターンであるステレオタイプで物事を見ない・判断しないためには、
次のようなステップで考えてはいかがでしょうか。
② 国・地域レベルの文化を掴み、全体感は全体感で押さえる
③ 個人の特徴(例えば、どんな行動や発言をしているか?)を掴み、個性の把握に努める
④ 文化の特徴と個人の特徴を峻別し、自分の判断軸を確立する
分かっているようでなかなかできない難しいことです。
しかし、そこで「聖人君子でない限りできない」と、居直るのではなく、
少しでも「ステレオタイプ」の呪縛から逃れるための工夫はしたいものです。
それには「いかに異文化を意識して触れる機会を産み出すか」
「どれだけ自分の価値観と違う人(多くの外国人を含む)と関わりを持つか」が
大事になると思います。
「ステレオタイプ」の考え方を打破するための方法は、
異文化と接触しカルチャーショックを数多く受け、
そこで再統合して自律・自立していくというステップを数多く経験することだと思います。
(手っ取り早い方法、それは海外旅行の1人旅です。)
「VUCA」(※)という言葉に象徴される現代社会、
そこで広い視点から物事を考えより良い意思決定をしていくために、
「ステレオタイプ」からの脱却は不可欠ではないでしょうか。
※VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)、
この4つの言葉の頭文字を並べた造語、ブーカと読みます
今回は第二回目として「ステレオタイプ」を取り上げました。
次回の第三回目は「時間・立場等の切り口から考える」です。
また次もお読みいただけると幸いです。
おわり
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