【異文化を考える時に④】
~相手との返報性を考える~
皆さまこんにちは、日本翻訳センターK.A.です。
このブログコーナーは、私たち(翻訳者の方々および社員)が、
日頃から触れている翻訳やその他業務を通じて感じることを
海外とのビジネスや交流に関して、そのヒントになっていただければ、と思い発信をしていきます。
お気軽にお読みいただき、皆さまの何らかの参考になりましたら幸甚です。
異文化を考える時に④
~相手との返報性を考える~
さて、今回の第四回目で取り上げたいのは「返報性(reciprocity)」です。
この返報性は「人は他人から何らかの施しを受けた場合に、
お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう」と書かれています。
皆さまも世界史などで学んだメソポタミア文明のハムラビ法典にある
「目には目を、歯には歯を(An eye for an eye, and a tooth for a tooth)」は
まさにこのこと「返報性」です。
朝誰かに「おはようございます」と言えば、相手も反射的に「おはようございます」と返すことや、
スーパーマーケットなどでよくある無料の試食も、実はこの「返報性」を利用したものです。
この無料試食は、試食した以上、なんらかのお返しをしなければならない、という自然の心の動きが働き、
それによって例えば5人に1人が購入に至ることになれば、この試食は結構割のいいビジネスになります(笑)。
異文化の相手と少しでも上手くやっていくためにも、
この「返報性」を意識して対応をすることも考えて行動してみてはいかがでしょうか?
相手からも同様の対応を引き出す
2:欲しいものあれば、まずはあげることから考える
(take&giveよりもgive&take)
3:自分が儲けたいのであれば、相手に儲けさせることから始める
4:相手を理解したいのであれば、まずは自己開示から始める
5:相手に興味を持ってもらいたいのであれば、
自分が興味を示すことから始める
極めて当たり前と言えば当たり前ですが、
異文化だから特別なことをするというよりも、
当たり前のことをしっかりやることが、実は異文化対応になっている、そんな典型の話かもしれません。
いかがでしょうか。
世界での交渉の達人はこの原理をツールの一つとして使いこなしています。
相手と適切なコミュニケーションを通じてより良いビジネスをしていくには、
返報性の活用もその有効な手段です。
外国人とのやり取りに参考にしていただければ幸甚です。
おわり
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